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no. 20

HORSEHEAD LABS株式会社
代表取締役 

高見 祐輔さん

このまちの未来

トライアルパーク蒲原に関わり、新たにトライする人達を中心に、サポートしてくれるまちの人達の声をご紹介するトライアルインタビュー。第20回目となる今回は、昨年蒲原に誕生した醸造所、HORSEHEAD LABS株式会社 代表取締役の高見祐輔さんにインタビューさせていただきました。

Q.どんなお仕事をされていますか?

HORSEHEAD LABS株式会社、代表の高見祐輔です。
当社は2022年9月に酒類の製造免許を取得し、クラフトビールの製造・販売を行っています。私は2021年秋に東京からこの地に移住してきましたが、それ以前は職業醸造家ではなく化学メーカーのいち社員でした。サラリーマン当時からモノづくりへの憧れのようなものがずっとあったのですが、ドイツへ4年ほど駐在した際にヨーロッパのビールの多様性を知り、また自家醸造という文化に出逢ったのが全ての始まりでした。

サラリーマンをしながらドイツのコミュニティで醸造学を学び、日本へ帰国後は終業後にその足で都内のブルワリーへ修行にいくという生活が1年ほど続きました。その頃に丁度この蒲原の地でクラフトビールづくりを計画している企業があると知り、すぐさま安定したサラリーマン生活に別れを告げ、2022年の年明けに酒造法人を立ち上げ、そこから免許取得と工場設備の導入を同時並行で進め、多くの方に助けられながら9月には製造免許を取得することができました。

現在は、仕込みや容器への充填、品質チェックなど醸造家としての業務を行いながら、並行で酒税の税務帳簿の作成、届出・申告の実施を行っています。実は酒類製造業の仕事の半分はこの税務帳簿に関わる作業と言われていて、結構デスクワークがあるお仕事なんです(笑)。またホップの収穫など、真のクラフト「地」ビールを目指して、自分たちで使う素材づくりにも挑戦しています。

お蔭様で現在まで世に送り出させていただいたクラフトビールはどれも皆様に「美味しい」「新規ブルワリーとは思えない」というお褒めの言葉を多くいただき、製品や品質の基礎固めが目標以上にしっかりできたと思っています。そして今年からは、より多くの方に知ってもらい、飲んでいただけるように日本全国での営業に力を入れていきたいと考えています。

Q.トライアルパーク蒲原へ期待することを教えてください。

蒲原のエントランス・ハブとしての役割です。私自身、1年半前までは「蒲原」という地名は殆ど知らず、「東海道五十三次」の中に何となくあった宿場町くらいの認識でした。新幹線でその横を何十往復もしていたはずにも関わらずです。今でもそう思っていますがこの蒲原の地は、東海道新幹線、東名・新東名高速、国道1号線と日本の大動脈が揃っているというのに、パッシング(通過)されてしまう場所です。なぜなら、外から人がこの地に寄る「目的」が圧倒的に少ないから。もっと正確に言うとその土台が整備できていなかったからだと思っています。

例えば「桜えび」。今ではもう本当に大好きですが、移住前はお好み焼きに入っている小さい干しエビくらいの認識で、この地に来なければ、新鮮な桜えびのうま味・甘味、かき揚げの香ばしさといった妙なる美味を知らずに死ぬところでした。きっとあの味を知らない日本人は、恐らく全人口の99%を超えるでしょう。(もちろん外国人も)そのうち1%(123万人!)でも新幹線から、東名高速から、国道1号線バイパスから人を引っ張ってみたい。人流は間違いなくあるので、その流れを切り替えるバルブとしてトライアルパークがハブとなることを期待しています。外から多くの人が入ってくるようになると、まち全体の空気は変わります、これは断言できます。

当社の「クラフトビール」も「桜えび」と並ぶコンテンツとして、多くの方がこの地に来る「目的」になれるよう努力していきますので、一緒になってこのまちの未来をつくっていきましょう!

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HORSEHEAD LABS株式会社
代表取締役 

高見 祐輔さん

421-3203 静岡県静岡市清水区蒲原2‐4‐8(スルガノヴィレッジ内)
https://horsehead-labs.com/